挑戦!

2022年8月、「雪国まいたけ極 白」デビュー。1990年代から作り続けてきた白舞茸に翻弄され、
その自社開発菌に挑んだ開発者たち。研究開発の現場で。量産試験を行う工場で。クロスしたそれぞれの想いを今、語り合う。
2000年代、製造現場での『白まいたけ』は本当に、厄介者扱いでした。


第1バイオセンター係長向川戸 克徳
第1バイオセンター係長向川戸 克徳


まずは、育成者権が終了していた菌株Sから組織分離を行って、たくさんの種菌を作り、その中から独自の技術で優良な種菌を選び出すことで、高かった色付き舞茸の出現率を数%まで抑えられたんです。
研究開発部長小島 陽光


研究開発部課長下田 隆史
Y10Mを開発した際は、県内や東北方面の山へ行き、天然の舞茸をたくさん集めたと上司から聞きました。しかし白舞茸は野生ではめったに採れないし、売ってもいない。結局は、工場で発生した、白いものに頼るしかなかったんです。
研究開発部課長下田 隆史

現在、生産本部長の行方景久が、下田が着目した過去の菌株Y12Mについて、こう語る。
Y12Mは、研究開発部にしか保存されていなかった。開発の材料としては希少だったろうし、そのY12Mにたまたま白い舞茸が出たというのも奇跡です。さらに、それを下田が見つけなければ、のちのY14Mは生まれなかった。本当に、運としか言いようがない巡り合わせでした。
常務執行役員 生産本部長行方 景久




第1バイオセンター長川瀬 亨
重量は従来の菌株より10%ほど収量が上がっています。併せて、きのこを収穫する時やカットの時にも崩れず、廃棄する部分がほとんどなくコスパも良い。雪のような白い色も魅力的でした。
第1バイオセンター長川瀬 亨
